部屋への愛着
伝統的な、分離しかつ明快な部屋という観念はまだまだ人に訴えるものをもっているのである。
以前には、大部分の機械は、たとえあったとしても持ち運びできるものであるか、あるいは調理用機械類のように、離れ家に遠ざけられていた。
したがって、私たちが昔からの建物に愛着を感じる場合でも、私たちはたいていいつも部屋に愛着を感じているのである。
そういったところが家づくりには大きな影響を与えていると思う。
部屋を並べて家をつくり、そうした家のもつ明快さに私たちは変らない愛着をもつのである。
ガンストン・ホールのようなジョージ王朝風の住宅のもつ優雅さを強調しているのは、美しい釣合いをもった4つの部屋が1階に配置され、その中央を通り抜けるホールがあるといった形式上の単純さにある。
この家はまったく部屋が配列されているだけで、厨房も浴室も便所さえもここには置かれず、空問の純粋性が汚されることはない。